能登草木の染研究室・通信Vol.7

2001年  2月  7日   発 行

新 谷 工 芸 ・  新 谷 幸 子

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絞りを重ねる

絞り染めは難しい技法を使わないでも、工夫次第で魅力的な模様を染めることが出来ます。割り箸や木片を使った板締め絞りで、1色を染めた上にもう1色染め重ねます。このとき1回目の絞り模様とのズレを利用して重ね模様の変化を楽しみます。また、布の広い面積を食品用ラップで覆って染め、ずらして染めを繰り返します。


板締め絞りと帽子絞り▼

1回目の絞りをして染め「ゴバイシ+鉄媒染」

  

2回目の絞りを加えて染めを重ねる「タマネギ+鉄媒染」

  

1回目の白い部分に模様が重なり、2回重なって染まった部分は濃くしっかりした色になります。

色相の変化を楽しむ

重ねる2色の色相(色合い)は出来るだけ差のある色を選びます。例えばタマネギのアルミ媒染の黄色と銅媒染の茶色を重ねるより、銅媒染の茶色と鉄媒染の灰緑色を重ねた変化の方が魅力的です。模様の変化は、色相の違いがはっきりした2種類の植物を染め重ねる方が、より効果的になります。


バリエーション▼

  
1回目の染め「ピラカンサ+銅媒染」と2回目の染め「ゴバイシ+鉄媒染」

  
1回目の染め「タマネギ+鉄媒染」と2回目の染め「ゴバイシ+鉄媒染」

※72cm×72cm木綿布 これらの作品は、石川県鳳至郡柳田村の北河内小学校閉校記念に新谷幸子が児童、父兄、教職員と共に染めました。

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