誂え 帯 その1:図案作成

 

 

 


誂えは、先ず図案を描くことから始まります。

希望(依頼主の)イメージ→図案→意見交換→図案(決定まで)→地色の決定→生地の選択→染め加工(友禅、ローケツ、素描など)→蒸し、湯のし→(仕立て)→納品

この帯の依頼主は着物が大好きな30歳台の方。希望は「葉」。雑誌の切り抜きなどを数点とイメージのスケッチを預かりました。

葉の形、色合い、タッチ等好みを指摘して貰って、ご本人のイメージ画を見ながら図案を描きます。


 
1:オーソドックスに 2:ボカシしを入れて

同じような構図でも葉の形を変えるだけで随分とイメージは変わります。更にボカシを入れると(→2)趣はガラリと違ってきます。

正方形の枠が太鼓の部分。下はタレ。模様を合わすことができます。


3:向きを変えて 4:左右を逆にします

上の1,2の構図を反転させました。こちらの方が一般的な構図ですが、誂えは、どちらでも好みの方で作ることが出来ます。


5:パソコンで画像処理 6:色目を変えてみました

こういう色はあまり使いませんが、色々な色を検討してみます。


1枚の図案からイメージを広げて、依頼主と私との共同作業になります。お客さんの好みを取り入れながら、出来るだけ魅力的な帯にしていきます。

この先、何度かの確認作業をして合意が出来るまで図案を作ります。お客さんの好みの地色を決め、生地を決め、作業用図案を描いて染めの工程に入ります。実際に生地の上で作業するのは、もう少し先の話しです。

2001/03/15  Home